| トップ |
西村敏彦のほらふき・ドンドン
|
| 自遊空間:「杜コンシャス」の家づくり |
| 『もりの家』の弟分である『自遊空間』の木材は熊本県からやってきます。2005年から『もりの家』の木材を筑後川流域の木材に固定することなく、九州と言う1つの島、地域の「地域材」として捉えて使用していくことになりました。その基本方針から佐藤大八氏の支給する『自遊空間』の木材は熊本県の杜から切り出されたものです。 「地域材」として杉を使用する場合、杜によって用途が多岐に渡っています。例えば電信柱用だったり建築用だったりします。建築用材でも造作用や構造用や色々です。そのような中から選別して『自遊空間』に適した柱・梁材を供給します。『自遊空間』は金具を使用することを前提とした住宅であるので、中温乾燥機による含水率20%以下、曲げヤング係数50以上の杉材を使用します。グレーディングマシンやマイクロ波透過型水分計を使い検査し、その数値を木材に印字した上に出荷されます。だから無垢材を使用しても「計算にのる」構造体の架構ができあがります。 更に木材の「カスケード利用」ということです。「カスケード利用」とは資源を徹底的にしかも多段階(カスケード)に使い尽くそうという考え方をいいます。一本の木を余さずに使うことはもちろん、間伐材は集成材・合板にし、集成材にならない細かいものは「バイオマス」に活用するといった具合です。『自遊空間』でも構造用材で細い材は屋根組のトラスで使用し、間伐材使用の構造用合板(厚さ28o本実付)は1F・2Fの剛床として利用されます。最後の杉皮などでペレットを作り、「ペレットストーブ」を活用することも考えられます。また「炭」を作り、調湿剤として床下に使うという手もあります。 最後に敷地での「杜コンシャス」です。2005年より造景デザイナーの中山寛氏とコラボレーションを組んでやっています。基本的に「雑木林」のようなランドスケープを作っていくことを大切にして、敷地も杜のような感覚が得られるような暮らしを提案してゆきたいと思っています。昨年の夏から秋にかけて、田主丸の事務所の庭をリフォームしました。もちろん、設計は中山氏によるものです。亡父が趣味で育てていた果樹が並ぶゾーンは、枕木や自然石でコンクリート面をかくし、果樹やその手前のハーブ類が庭のデザイン要素として、庭木の一部として眼に映る配植されました。古枕木や自然石、化粧砂、地被類、雑木などで構成されるゲート、株立ちの雑木を配した新しいアプローチ、一部マウンドをもつ草の広場などにより、事務所までの空間に奥行きがでました。秋・冬・春・初夏とそれぞれの季節で表情が変化し、事務所にいながら「杜」を感じられる庭となりました。 |
Copyright
(C) 2006 西村工務店 記事の無断転用を禁じます。
Copyright (C) 2006 nishimura koumuten All Rights Reserved. |