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西村敏彦のほらふき・ドンドン

NPO法人九州森林ネットワーク報告bS
「国産材積極的利用のリアリズム」を解く
                             
 第6回九州森林フォーラムが11月11日に九州大学箱崎キャンパスで開催された。参加者は100名程度で、私はパネルディスカッションのコーディネーターとして黒子の調整役として役割を果たしました。まず本コラムの「こらこらコラム」の野池政宏氏と業界新聞の編集長の三浦佑成氏の基調対論があり、その対論のスピード感たるや速射砲のごとくで、パネルディスカッション用に用意していた進行と異なり、大いにアワテフタメイタ。
 この種のテーマの解題というものをやるというのは、ヤボで無粋なことであるが、国産材めぐる状況というのが、垣間見られて面白いかもしれません。
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 2002年の建築基準法改正以降(性能表示制度以降)をとっても、国産材の需要が伸びないことは論を待たない。今までの国産材活用の動きは産直住宅運動のような“情緒”を核にしたものであった。これは特殊解ともいうべき手法であり、一般解の手法を山と町が連携を取りながら進めていかなければならない。
国産材の需要を伸ばす一般解の手法とは「普通の家」に使ってゆくというごくシンプルなことである。ごく平均的な住宅取得者がごく平均的なつくり手に頼む家づくりにおいて、国産材が使われるようになればよいのである。
産直住宅運動のような特殊解は「できれば環境にやさしい家を」と考えている比較的資金力のある住まい手が購買層であったといってよい。ごく平均的な住宅取得者に対し、例えばデザイン面で言えば、真壁のデザインにこだわらず大壁のデザインにして、構造材は国産材という手法は重要である。つくり手は国産材利用をあえてアピールせずに国産材を内部化し、他の面でアピールし、多彩に戦略的展開をおこなう。
山側に求められるものは、ヤング係数・乾燥を担保しラベリングした材料としての製材品を供給するという姿勢である。
この一般解の手法を流域の川上と川下がネットワークを図りながら、トレーサビリティやストックの問題をも含めてトータルに進めてゆくことが重要だと思われる。
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 というようなわけで、性能表示制度が導入されて、木材の品質というものに対して乾燥やヤング係数などについてきびしくなってきたにもかかわらず、そのような品質を保持した木材がなかなか流通しない。今日、国産材で品質を保持しラベリングされた木材は流通の20%程度であるそうな…。国産材の自給率が約20%なので奇妙な数字の暗合である。
 九州の中では宮崎、熊本などは先進地だそうだが、わが筑後川流域の浮羽、日田、奥日田ではまだまだである。そんなワケで『自遊空間』のも木材は含水率20%以下、ヤング係数50kg/u以上が明示してある熊本県産材のKD材ということになるんですネエ…。『自遊空間』の場合、システム金具を使い構造計算により応力が定量化されるためにヤング係数が必要であり、システム金具がさびないように当然含水率は20%以下ということになるのである。
 しかし、このような事は輸入材では既に当たり前のように実施されていることであり、国産材もやれることだろうと思われる。簡便な方法だとコストもかからないそうであるからデキルところからデキルだけやってみて欲しいと思う。エンドユーザーを意識しながら流通にのせてゆく努力を怠らなければ、このような木材が「普通の家」にふつうに使われてゆくはずである。
 輸入材が高くなり、国産材と並ぶようになった今がラストチャンスなのかもしれない。私たちもできるだけ国産材活用の術を尽くす努力を惜しまないので、山側もホントウにガンバッテほしい。
 

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