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西村敏彦のほらふき・ドンドン

「200年住宅」を笑う
 住宅の品質や性能を向上させるために2006年8月に施行された「住生活基本法」を受ける形で「200年住宅ビジョン」が2007年5月当事自民党政務調査会住宅土地調査会長であった福田氏より提言された。そのコンセプトは「日本の家の平均30年と短い。諸外国と比較して半分以下の寿命である。(ちなみにイギリスは141年、アメリカは103年、フランス80年、ドイツ79年:ストック戸数をフロー戸数で除した年(値))そのため国民は住宅建築費の負担が重すぎ、収入の割に良好な生活をしていない。またスクラップアンドビルドを繰り返すことで、建設廃材の問題も発生する。寿命の長い住宅を作るべきだ」という文言になっており、ケチのつけようがない。上記の「200年住宅ビジョン」の構成委員は建築行政の人やハウスメーカーの重役ばかりで、当然ハウスメーカーサイドに有利なものとなっている。ハウスメーカーは型式認定を受けていることが多く、そこが地域工務店と比べて「200年住宅ビジョン」を実行するにはやりやすいところがある。
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 200年住宅が満たすべきポイントとして@構造躯体の耐久性があることA内装・設備の維持管理が容易のできることB変化に対応できる空間が確保されていることC長期利用に対応すべき住宅ストックの性能があることD住環境へ配慮されていることE計画的な維持管理や保全の履歴を蓄積すること。というものが挙げられている。
 平成12年度に住宅品質確保促進法に基づく性能表示制度を作ったが戸建住宅に採用されることが少なく、リターンマッチよろしく今回も俎上にあげて勝負しようというものらしい?200年もった建築物というのは伝統木造建築物しかなく、これに生かされている先人の知恵というようなものに言及がなく、現場の発想というものがない。
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 30年前ミサワホームが100年住宅というものを提案し、国がそれをそのまま丸呑みして「『センチュリーシステムハウジング』CHSと略記」と命名した。これも100年もつ住宅ということではなく、100年もつための要素を提案するシステムであった。200年住宅も耐久性が200年ということではなく、200年もつための要素をもっている家であるとのこと。まさに福田首相の発言そのもので「200年住宅の根拠はありません。100年の倍ということでメッセージ性があるということでしょう」とギマンに満ちている。200年住宅のガイドラインは財)ベターリビングが認定しているCHS住宅と全く同じ内容である。財)ベターリビングが200年住宅の認定機関となり、天下り官僚がそこに居座るという構図が見透かされ国や国民のことを考えていない官僚が省益のため「200年住宅ビジョン」を提示したとも裏読みできる。
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 日本の森林資源を考慮に入れて時、地域材が柱材として再生産できるだけの期間は60年〜80年だといわれている。この数字を根拠にすればまず100年住宅(三世代対応)から始めるべきで、その中間総括をもって200年住宅に適応していけばよい。
 200年住宅の先導的モデルとなるべく「超長期住宅モデル事業」がスタートしている。130億円の補助金を使おうということだが、この取組も5ヶ年の期限つきである。本気でエコロジーの事を考えて循環型社会ないしストック社会を形成してゆこうというのであれば、もっと息の長い取組が必要である。個人の幸福や基本的生活のありようにもっと政府・官僚は責任を持つべきであり,私たちニッポン人はひとりひとりが声をあげてゆかねばならないのである。
 

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