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野池政宏のこらこらコラム

「B級的自然住宅のススメ」第4回
 今回はちょっと休憩して、私の家とか暮らしとかをご紹介しよう。
 住まいは大阪府の池田市にある。小学校を襲ったあのイヤな事件があったところだ。いまのNHKの朝ドラ「てるてる家族」の舞台でもある。大阪のいわゆるベッドタウンだが、最近はほとんど人口も増えず、高齢化も進んでいるように見える。
 事務所は自宅の中にあって、いわゆる会社とかお店みたいな感じではない。洗濯をしたりしながら仕事をすることもある。妻も会社員で仕事に出ているからだ。朝は妻より少し遅く起きて自分と子供(6歳)の食事をつくり、保育園に送りに行く。迎えも私の仕事なのだが、最近は出張が多く、妻に行ってもらうことが多くなっている。夕食をつくるのも基本的には私の仕事。私のほうが手早く上手だからだ。こう書くと妻は家事を何もしていないように聞こえてしまうかもしれない。もちろんそうではなく、買い物や私の苦手な家計の管理は彼女の仕事になっている。
 自宅と事務所が一緒なのはとても気持ちがいい。
人によっては切り替えがうまくできないからダメだというが、私は何の問題もないというか、落ち着いて仕事ができる。昼間住宅地ではどんな空気が流れているかを感じることもできるし、飛び込みでやってくる宗教関係の人たちや屋根の葺き替え屋たちの様子もわかる。
 この家は4年ほど前に購入した。「新築を」という話もあったが、予算がなくて(というか、家にかけるお金が大きなリスクになるのがイヤで)、築30年ほどの中古住宅を買った。条件は「交通 の便(妻の通勤を考えて)」「風通し」「日当たり」ほとんどこれだけ。ただ耐震性については専門家にお金を払って見てもらった。まだ前の居住者がいるときに診断をしてもらったので、同席した不動産屋はビビっていた。あちこちコンコン叩いたり、床下にもぐったりしたからだ。診断結果 は「風呂場を手直しすれば、阪神淡路大震災級の地震が来ても倒壊はしないだろう」だった。少々壊れるのは覚悟できる。
 購入前には近所に様子を聞きにいった。前の居住者と近所とで家が原因のトラブルがあるかどうかが知りたかったからだ。すぐ隣の人からガスの排気口の位 置が不満だという話が聞けて、それは改善するようにした。
 予算を立てるときには、30年間の収入と支出に関するシミュレイションプログラムを妻につくらされた。表計算ソフトによる単純なものだったが、これは役に立った。新築したら税金などがかなり安くなるし、中古住宅でも築15年までは優遇措置があった。このあたりのことを入力しておき、物件を見に行くたびにそのデータを入れる。そうするとリスクが見えるようになり、購入の判断がかなり明確になった。立地も含め、やはりいい家は高い。物件を見に行けば行くほど、そういう家がほしくなってくる。もしこんなプログラムをつくっていなければ、自分たちの守備範囲を超えた家を買っていたかもしれないし、新築していたかもしれない。
 1年に1箇所ずつ手直しをしている。1年目は和室の壁紙を自分で貼った。今年は玄関ドアの番で、いまちょうど見積もりをもらったところ。それと、夏までには天井に断熱材を自分で入れる予定。こうしてボチボチと手直しをしていくというのもおもしろい。何か自分たちのリズムに合っている。
 この家の購入にあたって、私の専門的な知識などほとんど使っていない。日当たりや風通 しなど、家を見れば誰でもわかることだ。ただ、必要なところは専門家を使うこと、そしてお金の計算など、自分でできることで絶対にやらないといけないことをしっかりやっただけだ。新築であっても、この考え方はきっと変わらなかっただろう。世間の人を見ていると、どうもポイントがずれているように思えて仕方がない。
 まだ続きを書きたくなったので、それは次回に持ち越しましょう。
 

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