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野池政宏のこらこらコラム
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| 「環境主義住宅を解く」第1回 |
| 結構長く続いた「B級的自然住宅のススメ」の連載も終わり、さて次はどんなシリーズにしようと考えた結果、こんなテーマにした。B級的のほうは1歩先の話をしていたと少し前に書いたが、少しモトに戻ろうという企画。 環境主義というのは「環境を第一義に考える」という意味。だから「環境主義住宅」というのは「環境を第一義に考えた住宅(家づくり)」のこと。21世紀は環境主義の時代なので、当然環境主義住宅もきちんと考えておく必要がある。これまでよりは少しハードな内容になると思うけど、がんばってついてきてほしい。 すでにいくつかの雑誌や本に書いているが、環境主義住宅を考えていく上では次のような3つの柱(主テーマ)がある。 1. 材料をどうするか(材料論) 2. 生活時の省エネをどうするか(省エネ論) 3. 長持ちさせるにはどうすべきか(耐久性論) つまり「環境に負荷が少ない材料を用いて、省エネがしやすく、長持ちする住宅」を考 えていこうとするのが環境主義住宅ということになる。 ここで意識しておかないといけないのは“自分たち(建築主)が得られるメリット”との関係。環境主義とは「自分に直接メリットがないことを考えていこう(自分が住んでいる地域や国以外のこと、また未来の人たちや自然環境のことを考えていこう)」とするわけだけど、一方では「自分たち(家を建てる人)にメリットがあること」も考えていかなければならない。まったく自分たちにメリットがない家づくりには実効性がなく、一般解にはならないから。 ただし、ここで間違ってはいけないのが“順番”。「直接のメリット」をまず考えて、その中で少しでも環境にやさしいものを、と考えるのが“普通の”環境にやさしい家づくりの考え方。でも環境主義住宅は、まず「環境にやさしいものを」と考え、その中で「直接のメリット」も考えていく。この「順番が違う」という点が環境主義住宅の本質だと言ってよい。 さて、こうやって環境主義住宅を考えていくとき、重要になるのが「環境問題の重大性の順番」。この認識の違いが環境主義住宅の具体に大きく影響する。たとえば化学物質汚染がもっとも重大な環境問題だとすれば、材料選びがもっとも大きなポイントになる。いや、やはり地球温暖化だろう、という認識をするとすれば、生活時の省エネがもっとも大きなポイントになってくる。 ということで、このシリーズは「環境問題」の全体を眺めながら、その重大性の順番を考えていくところから始めることにしよう。 いま地球環境問題と呼ばれているものにはおよそ次のようなものがある。 「地球温暖化」「オゾン層破壊」「酸性雨」「森林破壊」「砂漠化」「大気汚染・水質汚染・土壌汚染」「化学物質汚染」「生物種の減少(生態系の破壊)」「資源枯渇」。また地球環境問題と密接な関係があるということで「エネルギー問題」も挙げておいたほうがよいだろう。 環境問題関連の本を読んだり、テレビを見たりすればこれらのすべてが「重大」であり、これに重大性の順番などつけるのは意味がないように思えるかもしれない。もちろんこれらすべての環境問題を解決していかなければならないのだが、マクロ的に見れば“流れ”のようなものがある。この“流れ”を認識することが重要であり、そこから「重大性の順番」が見えてくるはず。 次回はこのあたりのことを述べてみたい。つまり環境問題の流れの中で、いまはどういう時代に位置し、その中で日本や日本人はどういう位置に立っているのか、というところである。 |
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