| トップ |
野池政宏のこらこらコラム
|
| 「環境主義住宅を解く」第4回 |
| 家庭生活で消費されるエネルギーは用途別に見ると次のような割合になっている。 ■冷房:2.2% ■暖房:27.6% ■給湯:28.3% ■厨房:6.7% ■動力他:35.2% これらの合計をあと50年ほどで約3分の2にするような生活を考えていかねばならないわけだが、やろうと思えばすぐにでもこの目標は達成できるように思う。その具体的な方法を整理しながら順番に述べていこう。 1) 冷房 割合は少ないので省エネ対策の中心にはならないが、電力供給のピーク時に対応するための発電施設(とくに原子力発電)を少なくするためにはこの冷房のことを考えなければならない。分野別に整理してみよう。 <暮らし方> 電力需要のピークはお昼過ぎ。このピークの主因になっているのが業務用施設(事務所ビルなど)であることがわかってきた。家庭における需要は業務用施設ほど明確ではなく、家族が集まってくる夕方以降にも需要がかなりあるはずだが、日本全体のピークを考えると、お昼過ぎの時間帯にできるだけ電力を使わないような工夫をしたい。そういう意味で主婦(昼間家にいる人)の工夫によるところが大きい。考える順番としては、まずは昼間のこと。そして次に夕方以降のこと。 さて、そこで基本となるのが「風のあるときには風を通す」ということ。昼間は温度が上がる2階で過ごさず、同時に2階の窓を開けて排熱させる。気温が下がる夜にも窓を開けて排熱させる。できる限り扇風機を利用してエアコンなしで我慢できる時間を増やす。私は昼間家の一室で仕事をしているが、扇風機ではどうしようもなかったら水シャワーを浴びる。これで1時間くらいは持つ。また、お昼過ぎでなくてもできる電力消費を伴う作業を他の時間帯にする、というような工夫もできるはず。また買い物はできるだけ小まめに行い、冷蔵庫が小さくてもよいような暮らし方、そして冷蔵庫にあまり食品を入れないような工夫をする。夏の昼間は空いている図書館でお勉強することに決める、というのも賢い。 とにかく「どうすれば昼間の電力需要を抑えられるか」ということに努力と工夫を重ねていくことが基本。そこがうまく行くなら、夕方以降の少々のエアコン使用は気にしなくてよい。おかあさんは「いまエアコンを使えるのは私が昼間に工夫しているからよ」と自慢しよう。 <エアコン選び> いま省エネタイプのエアコンがたくさん出ている。新しく買うならそういうものを選ぶ。 もしいまあるエアコンが10年以上前のものであれば、思い切って買い換えたほうがよい。ゴミの問題よりもエネルギーやCO2の問題のほうがいまは重要。 <住まい> 屋根や天井の断熱が重要。屋根の内部や屋根裏の換気も重要。屋根緑化もエネルギーを使わずにうまく維持できるなら採用するのもよい。もちろん風の通りをきちんと考えた窓の配置を考えてもらう。共働きの家庭など、昼間家に人がいない家庭では断熱雨戸をつけるなど、昼間の遮熱の工夫をする(これは夕方以降の省エネに効く話だけど)。 外構(家のまわり)にも工夫したい。落葉樹をうまく植えれば夏場には日射の遮蔽になり、冬場は日射が入ってくる。また、家の回りの地面の種類も部屋の暑さに影響する。コンクリートよりは土のほうが反射が少なくなってよいし、水をやらなくても済むような草を生やしておくのはよい方法。最近、とくに都会では庭をつくらないところが増えてきた。「できるだけ家を広く」という発想は余裕がなくてさみしい。もちろん、家を大きくすればするほど省エネとは逆行するしね。 あとはエネルギー源をどうするか、というところがポイントになるけど、これは暖房や給湯のところで述べることにしたい。もちろん、太陽光発電パネルでの発電をエアコン使用に利用するのはよい方法だと思う。 次回は暖房の話に移ろう。 |
Copyright
(C) 2006 西村工務店 記事の無断転用を禁じます。
Copyright (C) 2006 nishimura koumuten All Rights Reserved. |