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野池政宏のこらこらコラム
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| 「環境主義住宅を解く」第37回 | |||||
| シロアリはほぼ日本全国で活動している。ヤマトシロアリと呼ばれる種類は、北海道を除く全国どこにでもいるシロアリだし、イエシロアリは関東以南の太平洋側に生息している。でもおそらく九州のすべての県にイエシロアリはいるだろう(暖かいから)。ただ北に向かうほど、その生息密度は小さくなっているはずだ。ほかにも輸入材で持ち込まれたアメリカカンザイシロアリ、沖縄にはタイワンシロアリというヤツもいるらしい。もしこんな話に興味があるなら文献をあたってみてほしい。 私は大阪近辺でヤマトシロアリと付き合ってきた。ヤマトシロアリ以外で実際に見たことがあるのはイエシロアリだけ。私のシロアリ学、シロアリとの付き合い方の師匠である「岡崎シロアリ技研」の神谷忠彦さんは、日本はもとより世界中にシロアリを観察しに行っている。私もシロアリという生き物をおもしろいなあとは思うが、そこまでやるほどの興味はない。住宅の中でいかにシロアリと向き合うかに関心があるだけだ。 この写真がヤマトシロアリ。左側の写真には羽根が生えているものもいる。この白いものが幼虫で、羽根の生えたものが成虫だと勘違いしている人もいるが、それは間違い。シロアリは蜂や蝶のように成長に従って変態したりしない。 このたくさんいる白いヤツの一部(といっても全体の数が多いから、羽アリも相当な数になる)に羽根が生え、それが羽アリとなる。そのときには体が黒くなる。羽アリの飛翔能力は低く、羽根を広げてグライダーのように滑空する。そのため、羽アリはできるだけ高いところに上って滑空しようとする。遠くまで移動したいからだ。 羽アリとなり、飛翔する時期はほぼ決まっている。その年によって前後するが、大阪あたりだとちょうどゴールデンウィークが始まった頃が多い。ただ最近では温暖化の影響か、その時期が早くなっているようだ。九州は大阪よりも少し早くなりそうだ。
おそらく正確なことはわからないが(ほんとにちゃんとした根拠はないが)、わが国においてたぶんクロアリとシロアリの生息密度や生息数はそれほど大きく変わらないように思う。まあとにかくたくさんシロアリはいるということだ。それなのに、なぜクロアリを見たことがない人はいないのに、シロアリを見たことがあるという人はとても少ないのだろう? それは、シロアリというものは「外」がとても嫌いだからだ。羽アリを除けば、シロアリが地面をトコトコ歩くことはない。だから見かけないのだ。この「外が嫌い」という内向的な性格?がシロアリを理解する上でのもっとも基本的な事柄のひとつになる。 次回では、ぼちぼちと「住まいとシロアリ」の話に移っていくことにしよう。 |
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