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−和風の試み− K.T 邸
 「和」の空間づくりとは自然や季節を感じるための演出といっても過言ではない。
日本には春・夏・秋・冬が存在し、私たちは好むと好まざるとにかかわらず四季の移ろいの中で暮らしている。
雪の降る寒い冬が終わると、暖かい風・柔らかい光と共に春がやってくる。そして生命の息吹を感じる新緑から夏がはじまり、やがてそれが紅葉に色づき涼しさにうつろいていく。このように季節というものは五感で感じるものである。
 K.T邸は親世代の方から和風への強い希望が出されました。私たちは「数奇屋」をベースにしながら、木や土など自然素材の視覚的なやさしさや温かさ、触った時の感触。木や障子、イ草のにおい。前庭から本庭へぬ ける風。そんなファジーなものを体験できる空間を「本物」で表現しました。
 桧の玄関を開けると小タタキの御影石と火色の窯変タイル、黒い那智石で表現された橋懸。壁は珪藻土入藁じゅらくが左官の手仕事で存在感を示し、開口部からは柔らかい光りが障子を通 してふりそそぐ。床柱は杉のサビ丸太。建具材も杉、床框、仏壇框、落掛は潮地。その他柱、天井その他造作材は津江材の無地上小材。それらの表面 を糠油でみがきました。床の間は畳を使用していて、その他の畳も低農薬藁床に無染土の泥染めの畳表を使用したものです。  子世代の「自然住宅」と親世代の「和風」を「自然素材」と「和のスケール感」を共通 項にして融合を試みたつもりです。如何?
『もりの家』では初めての試みがたくさんです!!
☆温熱環境に配慮し、ペアガラスや断熱材は次世代省エネ基準をクリヤー
(気密性はあえてとっていません)
・屋根は三州陶器瓦葺き
◆玄関ポーチ屋根は銅葺き
◆建仁寺竹塀
◆山と月をデザインした飾り窓
◆木製玄関扉

☆ バリアフリーを考慮
・段差のない床
・トイレと浴室には暖房付き換気扇
★自然素材だけを使用した本格的な仏間・和室
☆無垢の杉材を使用した造作家具
・靴箱
・杉の家具をビルトインしたキッチンカウンター
・収納たっぷりの作業カウンター
・テレビとオーディオ収納を兼ねた本棚
・杉の学習机
・テレビ台
☆自然素材を多用した内装
・無垢の杉板の床(ハーブオイル塗布)
・無垢の桧板
・ケイソウ土入り藁じゅらく
・布クロス
・紙クロス

☆杉のやさしい足さわり
☆自然たたみ
☆防蟻処理しないための工夫
◆ハーフユニットを使った板張りの浴室
◆中空ポリカ板を使用した建具
◆洗面台ユニットの下台だけを使用したおしゃれな洗面コーナー
☆業務用機器を使ったキッチン
☆湯たんぽ 床暖房と縦型ラジエター暖房システム
☆羊毛断熱材(パネルで展示)
★モダンな和風の庭も造りました。
オーナー紹介にかえて  オーナーK.Tさんが書いてくださった家づくり体験記です。
健康を優先し、順調に設計が進むはずでした・・・。しかし2世帯住宅。
 私たち夫婦(35歳、34歳)長女(8歳)次女(6歳)祖父母(62歳、61歳)
 我が家は、次女と私がアトピー性皮膚炎、長女も皮膚炎、妻が鼻炎とアレルギー一家です。そんな私たちが新築を考えていたとき、新築見学会で化学物質の臭いがしない西村さんの「もりの家」に出会いました。
  キャンプ好きの私たちは杉のかおりがするこの家が気に入ったのです。
 話をしているうち、西村さんもアレルギーをもっておられ、なかなか理解してもらえないアレルギーの悩みを分かっていただき、また暮らし方を提案してもらううちに依頼することにしました。
 2階(寝室と子供室)は天井から床まですべて国産杉。ファンヒーターを使うと乾燥し、アトピーが悪化するので、輻射熱の「湯たんぽ暖房」を採用。合板を使用していないシステムキッチンは少なくて予算も制限があり業務用キッチンを選択。お風呂はハーフユニットに杉を張る。など健康(アレルギー)を、予算を考慮し、一つ一つ決まっていきました。
 健康を優先し、順調に設計が進むはずでした・・・。しかし2世帯住宅、簡単にはいきません。「この辺では普通 」と立派なつづき間の和室、玄関を希望する父。自然住宅を希望する私たち。コストが・・・。
 コストを抑えるため、和室は見栄えのする合板を使う提案がありました。〔と入っても、その辺の健康住宅より健康的〕しかし、妥協したくなかったので、見栄えより無垢材を使った和室にするよう父を説得しました。そのかわり、私の希望していたガルバニューム鋼板で屋根をはることをあきらめ、和瓦にすることを条件に。この判断を契機に我が家は和風へ和風へと風向きを変えながら、健康を優先した家づくりを保ちつつ進んでいったのです。(結局、玄関・和室は無垢材とじゅらく壁と上品な仕上がりで、父は満足しています。
 地鎮祭、上棟式、木工事・・・と工事は進み、大工さんはもちろん、左官さん、基礎屋さん、植木屋さんなど、工事の方の丁寧な仕事、仕上がりに関心し、感謝しています。近所の方からも評判で鼻高々です。既製品が少ない「もりの家」は、これから住むにつれて味がでてくると思います。その味を楽しみながら、健康な暮らしをしていきたいと思います。
 

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